2016年11月16日 09:57
京都商工会議所 知恵産業推進室の支援先である株式会社河波忠兵衛様が、京都府「知恵の経営」実践モデル企業に認証されました(平成28年11月)。
認証証を手にする河波忠兵衛社長(左)と河波舞氏(右)
株式会社河波忠兵衛様は、墓石の施工・販売をメインに石材全般を取り扱っております。
お墓を購入する機会は人生で1度あるかどうかぐらいのため、お墓について十分な知識をお持ちの方は少なく、同社に来店されるお客様の多くが初めは不安を抱えておられます。そのため、お客様にできるだけ分かりやすく、目に見える形で安心して届けられるように工夫されています。お墓ディレクターの資格取得や、石材の産地証明書の発行、そして建墓後の不安も解消して頂くためにお墓のお取り扱い説明書の発行などがあります。
「石とともに、存続し続ける家業」という理念には、創業239年もの間、先代が残したものが存在し続ける限り、何百年経ってもお客様との関係は世代を超えて続いて行くという思いが込められています。お客様の立場なって考え、石と、お客様と共に存続し続けるために日々考え、取り組まれております。
今回、知恵の経営報告書作成に取り組まれました後継者の河波舞様にインタビューしましたので、紹介させていただきます。
<概要>
事 業 所 名 株式会社河波忠兵衛
代表取締役社長 河波忠兵衛
所 在 地 京都市伏見区醍醐鍵尾町11-2
TEL / FAX TEL:075-572-8888 FAX:075-572-8891
事 業 内 容 石碑石塔建立、墓地設計施工
ホームページ http://www.148chubee.com/
Q 「知恵の経営」(報告書)に取り組み始めたきっかけは何でしたか?
A 京都商工会議所の知恵産業推進室の方のお話を聞く機会があり、その中で「知恵の経営」報告書というものがある事を知りました。セミナーを受け興味が持てましたのでやってみようと思いました。
Q 「知恵の経営」報告書作成目的は、何でしたか?また、どのようにして作成を始められましたか?
A 私自身会社に入社してまだ2年弱だったこともあり、会社の歴史や強み、弱みなど今のうちにきっちりと把握したいという思いがありました。また、「知恵の経営」報告書の作成目的の欄に事業承継があり、社長と今後の事を話すきっかけになればと思い取り組みを始めました。作成は社長と話をし、考えを話し合いながら進めていきました。
Q 報告書をまとめていく際に苦労された点はどんなところですか?
A まず、社長から話を聞きそれを書面におこしまとめることが大変でした。私自身わからないことがたくさんありましたのでその都度話を聞くのですが、時間が常に取れるわけではないので、こちらで聞くことをまとめ一つ一つ答え合わせをしていくような感じでした。また、会社の強み、弱みといったところを今まで考えたことがなかったので、そこを深く掘り下げていくところが苦労しました。
7代目(石匠4代目)忠兵衛作の石碑
(大正2年建立:北野天満宮御旅所 京都市上京区)
Q 御社の知恵の源泉はどのような点だと思われますか?
A 長い歴史の中で築き上げてきた絆だと思います。それは、お客様、職人、社員すべてにおいて言えることで、それらがなければ今日の弊社はなかったと思います。また、そういった関係の中でお客様に分かりやすく丁寧に接することや、職人、社員の働きやすい環境作りを心掛けるようになり、それが今のわが社の知恵となっています。
Q 本所の支援はいかがでしたか?(経営支援員が担当)
A とても親切に対応していただき、またレスポンスも早く3か月という短い期間でしっかりとした報告書を作成することが出来ました。解図の作成など無知なところもございましたので、そういった所のサポートもしていただき今後の勉強にもなりました。
Q 報告書を作成されて良かった点はありますか?
A 会社の今までの歩みを知ることが出来、改めて自社の歴史の深さを知ることが出来ました。
社長との話の中で今後の展開に関して初めて聞く話も多く、社長の思いを知ることが出来いい機会を頂くことが出来たと思っております。また、いままで当たり前にやっていたことが弊社の強みであったことを知り、今後さらに自信をもって仕事をする事が出来ると思います。
河波忠兵衛オリジナルデザイン
「累宝塔」
Q これから「知恵の経営」報告書を作成される方へのメッセージをお願いします。
A 正直、途中心が折れそうになりましたが出来上がったものはその努力以上のものとなりました。書面にまとめ残すことにより、これからの営業ツールに役立てられる事はもちろん、社員にも周知することが出来、後世に残すことも出来ます。また、第三者の目で見て、アドバイスをもらえる機会というのもそうある事ではないと思います。自社を見つめ直し、自社の新たな一面を知るいい機会になると思います。
Q 今後の抱負をお願いします。
A 報告書を制作する中で、2年後のビジョンとしていくつかの新規事業を出しました。弊社の業種としては現在業界全体が厳しい状態にあります。しかし、「業界自体が厳しいから売り上げが上がらないのは仕方ない」ではなく、目標とした新規事業を達成することで、業界全体を盛り上げ引っ張っていける会社になっていきたいと思います。それらを達成するためにも、今回知ることが出来た弊社の強みをもっと出していければと思っております。
河波様、そして報告書作成にご協力いただきました皆様、ありがとうございました。
株式会社河波忠兵衛 様の2年後のビジョン実現に向けて、京都商工会議所も応援して参ります。
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★京都商工会議所は、「知恵の経営」報告書の作成支援をしています。
お気軽にお問合せ、ご相談ください。
・中小企業経営支援センター 知恵産業推進室
℡:075-212-6470
☆〔関連ページ〕 京都府庁 : 自社の強み発掘 「知恵の経営」
http://www.pref.kyoto.jp/sangyo-sien/1220963445686.html